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BabyTechよりもただのDIY

自作3Dパズル ~プリント編~

今回でようやくここまで作ってきた知育パズルのモデルを実際に3Dプリンターでプリントしていきます。

といいつつ、実際にはモデリングとプリントは同時並行で進めています。

(安物プリンターなので1部品あたり2~3時間程度はかかるし、3回に2回は脱調するわ・・・)

では早速プリントの手順をご紹介。

STLファイルをスライスソフトでGCodeファイルへ

安物プリンターに付属してきたシンプルなソフトを使ってGcodeファイルを作成してみます。

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STL読み込み~スライス

①中国語は分らんので、Englishにして

②ファイルっぽいボタンをクリック

③オブジェクトを選択して

④オブジェクトをいい具合に回転

 ⇒出来るだけサポートが少なくなる、かつ出来るだけ高さが低くなるような向きで印刷したほうがフィラメントも節約でき時短にもなり、造形も安定します。   用途によっては負荷がかかる向きと積層の方向が水平になるようにして、造形後の積層剥がれを起こさないような向きにする必要もありますが、   今回のようなどの方向にも負荷がかかるような場合は気にしたところでダメなときはダメなので、造形後の補強などを検討したほうがいいかと思います。

⑤オブジェクトがはみ出さないように中心へ位置を調整

⑥カスタム生成で、お好みの設定でスライス開始。

 ⇒予備プリントですが、最初の面の面積を稼げるのであればSkirtでもいいのですが、このプリンターではヒートベッドもなく剥がれやすいので、Brimが一番安定するように思います。

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スライス後

で、あとはプリンターで印刷⇒別の部品のG-codeファイルも作成⇒印刷・・・ をひたすら繰り返していくと

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全11部品完成!

あっという間に11のパズル部品が完成!!!  

たったの70時間程度です、3連休も平日夜も潰しました、ハイ。

で、早速パズルをトライしてみたものの、微妙に篏合出来ないのでやすり掛けしたり、半田ごてで成形しなおしたりすること更に3時間・・・ そもそもパズルを解くこと自体が難しかったので答えを確認しながら組み合わせていき・・・

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立方体完成

完成!

ちょっと隙間が空きすぎたりしてるところもあるけれど、気が向いたら表面処理してツヤ出しと補強をして見栄えも少し改善しようと思います。

~知育3Dパズル自作編 完~

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とはいかず、

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完成と思いきや

1部品だけ抜いたら崩せるデザインにしたはずが、2部品スカスカと抜ける形状になってるという痛恨の設計ミス。

仕方がないのでデザインを変更して印刷しなおそうとしたら、3連休の72時間フル稼働が効いたのか、 Y軸のステッピンモーターがお亡くなりになったようで、手で押さないと動かないレベルにトルクが弱体化・・・

3Dプリンターが動かなくなってしまったというまさかの理由により知育パズルの作成はいったん終了します。 (一応立方体は組みあがったのでヨシってことで。。。)

自作3Dパズル ~モデリング編~

前回の記事では、立方体知育パズルのデザインをしていきましたが、 今回はそのデザインを実際に3DCADに落とし込んで、それを3Dプリンターでプリントしていきます。

ブロックを組み合わせてデザインしたように、非常に簡単な造りになってますので、パズルのデザインよりも3DCADのデザインの方が圧倒的に楽というか一瞬で終わります。

3Dモデルの作成

Fusion360を使って3Dモデルを作成していきますが、今回はこのパーツの設計を例に進めていきます。

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MagicalVoxelでの部品デザイン

①.下書きの作成

基本的にはプリント時の底面ベースで作図したほうがいい気もしますが、スライサーソフトでもそこは調整出来るので、 今回は上図での見たままの形で作成していきます。(上の図だと一部隠れてよくわかんねーよ!って思いますが、そこはイメージでカバーしてください) なお、MagicalVoxelでは5x5x5のブロックで作成しましたので、1ブロックあたりのサイズを15mmとして作成していきます。(出来上がりは7.5cm角の立方体ですね!)

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1段目下書き

まずは下書きで、下から1段目にあたる部分を作成します。 ブロックなので、ひたすら長方形を書いて寸法を指定していくだけでいいです、超ラクチンな作図ですね。

②.押し出しで立体化

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1段目押し出し

下書きで作成した図全体を選択して、押し出しで立体化します。

③.①~②をひたすら繰り返す

端的に言うと、底面の作成と押し出しを繰り返しまくって、パズルのパーツを作成していきます。

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2段目下書き

ここで、下書きは、作成した立体の面を選択してから下書きをしていく必要があります。

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原形完成

で、①~②をひたすら繰り返したらあっという間にパーツのモデルが完成します!(今回も3分間クッキング並にサクサクいきます) ちなみに、今回は全てブロックを繋いだような形状になってるので、わざわざ"下書き"⇒"押し出し"の2ステップにせず、 いきなり立方体の作成メニューで作成していくのでも良いと思いますが、作図という意味合いでは、2D図面⇒3D化という流れが一般的だと思いますので、この流れで進めました。

④.マージンの作成

  机上の話でいけば、このままプリントしていけばすべてのパーツがきれいに組み合わさるのですが、実際のモノ作りでは誤差を考える必要があります。 私が使っている1万円の超安物プリンターでは、積層が0.2mm間隔で、体感の誤差では±0.2mmは平気でズレる印象ですので、 大きめに作ってハマらない場合は削って調整という前提で、各面を0.2mmオフセットしていきます。

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オフセット

パーツ全体を選択して、[修正]⇒[オフセット]で、あとは負の方向にオフセットしてあげるだけ。 これまた超ラクチンですね。

⑤.面取り

子供の為に作った3Dパズルであり、武器として使うつもりもないので、怪我をしないようにちゃんと面取りしておきましょう。

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面取りエラー

オフセットで面がズレて2段になってる部分生じているので、全面選択するとエラーになります。 ズレで生じた辺については除外してあげましょう。

⑥.3Dモデル完成

あとは、ただの自己満足ですが、MagicalVoxelで作成したパズルと同じ色にしておきます。

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完成図

あとでモデル一覧を見るときに、この方が分かりやすかったりもします。

以上の①~⑦の流れを作った部品数分ひたすら繰り返せば、3Dモデルの出来上がり! あとは、スライスソフトで読み込むためにSTLファイルにしてエクスポートしておきましょう。

自作3Dパズル ~設計編~

我が家にも3Dプリンターが導入されたということで、色々作ってみたくなるお年頃。

で、色々作ってみたいといいつつ何を作ったものか? ぶっちゃけ、便利なグッズとか作ろうにも、普通に100均で買ってきた方が遥かに安くて上出来なものを手に入れられます。 自作するようになると、いかに100均が価格破壊なショップなのかを実感できますね。

となると、オリジナリティあるものを作ってこその3Dプリンターの価値が生まれるということで、知育グッズとして3Dパズルを作っていきます。 生後2か月の時からバリバリ3Dパズルを解けるようにさせれば、天才に育つはず!!!

では、3Dパズルの設計していきます。

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よくある3Dパズル

1.準備

・MagicalVoxel ephtracy.github.io

本来はマインクラフトだとかクラフトゲームのデザインに使ったりするツールなんですが、ブロックをつなげた形状での3Dパズルを作る場合、 こういうピクセルブロックを自由に組み合わせられるツールを使うと3DCADを使うよりもかなり楽に設計できます。

・3DCADツール

www.autodesk.co.jp

家庭向けの利用で無料で使えるソフトならこれ一択でしょう。 2020/10/1から機能制限が加わってしまいましたが、家庭向けの利用であればほとんど気にならないはず。

2.パズルの設計

2-1.プロジェクト下準備

とりあえず、簡単にイメージが沸く形状ということで、5x5x5マスの立方体が最終系となるようにMagicalVoxelを使ってパズルピースを作成していきます。 右上の数字のところを変更することで、キャンバスの最大サイズを定義できます。 また、初期ではブロックで埋まってるので、"Erase"を選択して、ブロックを全部消しておきます。

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2-1.下準備

2-2.設計の基本思想

まずは好きに部品を作ります。MagicalVoxelの細かい使い方とかはggrks(死語

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部品1

ただ、部品を作る上で重要な点としては、必ずXYZそれぞれの方向に対して、動きを制限され、1方向の動きでのみ外に向かって外すことが出来るような形状になっていること どちらへも動けないような形状が重要です。

(11/27追記:ここの設計思想が誤りですね、1部品以外は他の部品でロックされるような形状にする必要があります)

部品1の例でいうと、それぞれの矢印に対して、別の部品が干渉して、"部品1"が外れないようにする形状にします。 と言っても、いまいち分かりにくいと思うので、部品1に隣接した部品2も適当に作ってみます。

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部品1+部品2 View1
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部品1+部品2 View2

こうすると、青い部品1を外そうとしたとき、View1青い部品を左右に引っ張っても、上下に引っ張っても、紫の部品が干渉して抜くことが出来ず、View2で箱内部側(画像手前方向)にスライドさせることでのみ抜くことが出来ることが分かると思います。

2-3.ひたすら部品作成

これを各部品で同様に作っていき、1ピースのみ外側へ抜くことが可能なように作ることで、最終形の5x5x5の箱型になっても崩れないような組み合わせとなります。

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完成図

3分クッキングばりにいきなり完成品が出てきますが、ここまで作り上げるのに半日以上費やしました。。。 (操作がFusion360と微妙に違ったりするせいで慣れるまで手間取るのなんの、困ったときの100均でブロック買った方が安いんじゃねーかと思いましたね)

2-4.設計検証

とりあえず適当に作ったのはイイものの、本当にこれで組み合わせられるのか、形状として成立しているのかを確かめる必要があります。 ここでグリグリ部品ごとに動かせるMagicalVoxelの便利なところが発揮。

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まずは分解

まずは5x5x5に絞っていたキャンバスサイズを広げてあげて、移動できるようなスペースを作ります。 次に、ブロックを色分けしておくと、同じ色のブロックを全部選択できる機能があるので、これで選択、移動を繰り返してバラバラにしていきます。 (一気にバラバラにすると組み立てられなくなるので、適度にスクショ取りながらバラしていくことを推奨)

整合性チェック

そもそも部品が成立しているのかチェック。

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NG部品
こんな感じで、独立してしまったブロックがあった場合は作成不能なので、隣り合う部品と調整して修正してやります。

組み立てチェック

あとはひたすらパズルをバーチャルで楽しみます。

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ひたすら組み立て

組み立てる際に部品が貫通しないと到達できない位置に来る場合は整合が取れてないので、修正する必要あり。

これでOKなら、ひとまず3Dパズルの構想の設計は完成!

CADでの設計やプリントについては、次回以降に書いていきます。

今更になって3Dプリンターの導入

いい年のおっさんになって、今更ながらブログ開設。

プライベート向けに技術を色々応用出来たらもっと楽しいんじゃない? ってことで、家庭でできるハイテク化についていろいろ記事を書いていきます。

第一回の記事としては・・・3Dプリンター!

3Dプリンターの浪漫

ちょっとした部品を作りたいときに、ひと昔前だと、ブロック材買ってきて削り出すとか、木でコンコン組み立てるとかだったわけですが、 今では3Dプリンターがあれば大体作れちゃう。 まさにDIYの最強のお供といえるわけですが、それが1万円ちょっとで買えちゃうとの話が少し前に5ch界隈で話題になってたり。

それを今更ながら、ようやく購入できました。 (こういう場所を取る&1万円Overなアイテムを買うのは家庭がある人には地味にハードル高いんです・・・)

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3Dプリンター+自作フィラメントスタンド

が、結構フィラメントのスタンドがショボいので、1kgのリールを別途購入する場合、リールスタンドの購入or自作は必須だと思います。 私はamazonで買ったベアリングと、サンプルでついてくるフィラメントでスタンドを作ってなんとかしました。

で、スタンド以外にまともな用途で作ったものとしては・・・

哺乳瓶スタンド!!!

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哺乳瓶立て

そう、実は最近子供が生まれたパパさんなので、こんなものが作れると結構便利なんですね。

一家に一台3Dプリンター。おすすめです。